2025 .01.31
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2010 .03.10
本日はフリーソフト公開のお知らせ。弊社の運営しているショッピングサイト「猫柳貿易」(http://stnekoyanagi.shop-pro.jp/)では、この度フリーソフトのダウンロードコーナーを設け、第一弾としてパソコン上に設置して遊べるバーチャルドール「共鳴人形キエコ」を公開しました。
とりあえずPVをご覧下さい。
Windows、Macintosh、Linuxと環境を選ばずに使えるので、是非猫柳貿易のダウンロードコーナーから入手して遊んでみてください。
また、この共鳴人形キエコは、ソフト公開後3ヶ月の2010/6/15までにリクエストが3万票集まったら、本物のドールとして(もちろん、なるべくソフトに近い形で)商品化すべくプロジェクトを発動します。もしソフトをお試し頂いたら、よろしければ次のアンケートにもお答え頂けると嬉しいです。
今後も色々と、役に立たないものや、意外と役に立つものを色々リリースして行きます。お楽しみに!
とりあえずPVをご覧下さい。
Windows、Macintosh、Linuxと環境を選ばずに使えるので、是非猫柳貿易のダウンロードコーナーから入手して遊んでみてください。
また、この共鳴人形キエコは、ソフト公開後3ヶ月の2010/6/15までにリクエストが3万票集まったら、本物のドールとして(もちろん、なるべくソフトに近い形で)商品化すべくプロジェクトを発動します。もしソフトをお試し頂いたら、よろしければ次のアンケートにもお答え頂けると嬉しいです。
今後も色々と、役に立たないものや、意外と役に立つものを色々リリースして行きます。お楽しみに!
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2010 .03.09
フリーのDAWの中で、今一押しなのが「MU.LAB」。動作の軽さと、Win、Mac両環境対応、シンプルなインターフェース、そしてReasonやVOCALOIDと連携するためのRewire規格にも対応するなど、始めての人が「ちょっと触ってみた」後にも、しばらくの間十分メインとして使える魅力を持っている(有償の上位版も、最高で75ユーロと安いし)。
そしてMU.LABの、マニアにも嬉しいもう一つの魅力が、各トラックのエフェクトラックの中に、MAX/MSPやREAKTORのように、様々なモジュールを組み合わせてエフェクトやシンセ等のパッチを構築できる機能がついている事。MU.LABではVSTプラグインもモジュールとして使えるので、複数のシンセやエフェクトを組み合わせたような複雑な音色を、まるごとプリセットとして保存しておくといった使い方もできる。これは、自分で積極的に音色作りをしたい人には大変魅力的な機能だ。
フリー版のMU.LABはトラックを4つまで(つまり4パート)までしか作れないのだが、実はMIDIチャンネルを分割するモジュールも用意されているので、シーケンサーにDomino、接続にMIDI YOKEを使い、MU.LABを音源ラックとして使うと非常に便利なのでは、と考えている。
これからちょっと色々と実験してみるので、ノウハウがまとまったら追加情報を書いてみようと思う。どうぞお楽しみに。
なんだかこのエントリー、htmlのソースがおかしくて余計な読み込みが出ていたみたい。修正しました。失礼しました。
2010 .03.08
さて、毎月8日は忘れちゃいけないDTMマガジンの発売日。自分の関わったページは当然事前に見ているけど、他の先生方の記事も今になっても非常に勉強になる事が多いので、毎回届くのを楽しみにしている。
今月の個人的な目玉は、メインのDAW特集で平沢栄司さん、船橋識圭さんとの座談会に参加させて頂いた事。大先輩方と並んで企画に加えて頂き、まさに光栄の極みといった所(写真を見て、一番若手なのに一番額が後退してるとか余計な事を思わないように)。
今回は、DAW、及びDTMの歴史とか現状について各自の経験なども交えつつ(秋葉原のルノアールにて(笑))長時間語り合ったのだけど、誌面に載っている以上にすさまじく濃い一時となった(誌面も、けっこう細かい級数で6ページもあるし(笑))。「DTMって、結局何?」という定義には、正直我々も(世界中の誰も)「絶対の正解」を持っているわけではないんだけど、話題は多岐にわたりつつも、これからDTMを始めたい人、始めたばかりの人にも多くのメッセージを込めた内容になったと思うので、読んで頂けたら大変嬉しい。
ちなみにDAW特集のメインは、各DAWのエントリーモデルのレビュー。私も、以前連載も書かせて頂いたり何かと縁の深い「Music Maker2 Producer Edition」のレビューを書かせて頂いた(Music Makerは“廉価版”ではなく、それ自体が独立したブランドだけど)。今回は「向いてない使い方」や「買い足し等をした方が良い部分」などマイナスの要素もきちんと示した上で、初心者向けのみに留まらないこのソフトの「オイシイ部分」も書く事ができたので、かなり参考にして頂けるのでは、と思っている。
あと、忘れちゃいけない「フリーウェア・コンシェルジュ」。こちらではオススメのリバーブプラグインをご紹介している。こちらも、これらを揃えておけば当分不足の無いラインナップをご紹介できたので、是非ご参考に。
あと、一つ先の企画の告知を。数号先から、付録DVD向けに「効果音素材」を(毎月100数十個位)作る事になり、現在準備を進めている所。どんな素材を収録したら良いか編集者さんとも相談中なのだけど、もし「こんな効果音があったら嬉しい!」というようなリクエストがあったら、是非ここのコメント欄にでも書き込んでください。
今月の個人的な目玉は、メインのDAW特集で平沢栄司さん、船橋識圭さんとの座談会に参加させて頂いた事。大先輩方と並んで企画に加えて頂き、まさに光栄の極みといった所(写真を見て、一番若手なのに一番額が後退してるとか余計な事を思わないように)。
今回は、DAW、及びDTMの歴史とか現状について各自の経験なども交えつつ(秋葉原のルノアールにて(笑))長時間語り合ったのだけど、誌面に載っている以上にすさまじく濃い一時となった(誌面も、けっこう細かい級数で6ページもあるし(笑))。「DTMって、結局何?」という定義には、正直我々も(世界中の誰も)「絶対の正解」を持っているわけではないんだけど、話題は多岐にわたりつつも、これからDTMを始めたい人、始めたばかりの人にも多くのメッセージを込めた内容になったと思うので、読んで頂けたら大変嬉しい。
ちなみにDAW特集のメインは、各DAWのエントリーモデルのレビュー。私も、以前連載も書かせて頂いたり何かと縁の深い「Music Maker2 Producer Edition」のレビューを書かせて頂いた(Music Makerは“廉価版”ではなく、それ自体が独立したブランドだけど)。今回は「向いてない使い方」や「買い足し等をした方が良い部分」などマイナスの要素もきちんと示した上で、初心者向けのみに留まらないこのソフトの「オイシイ部分」も書く事ができたので、かなり参考にして頂けるのでは、と思っている。
あと、忘れちゃいけない「フリーウェア・コンシェルジュ」。こちらではオススメのリバーブプラグインをご紹介している。こちらも、これらを揃えておけば当分不足の無いラインナップをご紹介できたので、是非ご参考に。
あと、一つ先の企画の告知を。数号先から、付録DVD向けに「効果音素材」を(毎月100数十個位)作る事になり、現在準備を進めている所。どんな素材を収録したら良いか編集者さんとも相談中なのだけど、もし「こんな効果音があったら嬉しい!」というようなリクエストがあったら、是非ここのコメント欄にでも書き込んでください。
2010 .03.07
ちょっと映像がらみで実現したい事柄があり、良いツールは無いかと探していたら、Mac OSXに標準で付属する開発ツール「Quartz Composer」に行き着いた。今まで触ったことが無かったのだけど、予想より何倍も面白いツールでびっくり!
Mac OSXを使っている・触った事のある人は、同程度のスペックのマシン上のWindowsに比べて、画面の描画処理が滑らかな印象を受けていると思う。これは、Mac OSXの映像エンジン「Quartz」の処理能力が優れているからで、Quartz ComposerはそのQuartzの機能を、プログラムを書くこと無く利用しながら、映像をリアルタイムに処理・生成するコンポーネントを作成できるツールだ。
普段After Effectsに慣れていると、リアルタイムで、しかもCore2Duo 2GHz、グラフィックチップはオンボードという、現行では決して高性能ではないMacBookで、フルスクリーンでダイナミックに展開するような処理がリアルタイムでサクサクできるのに驚かされる。もちろん、After Effectsは意図した映像を着実に形にしていくツールなので全くコンセプトが違うが、文字通り打てば響くような反応は非常に新鮮だ。
上に載せたスクリーンショットのように、Quartz Composerはモジュラーシンセのようにモジュールを結線しながらパッチを作成して行く。この手のツールはシンセで慣れ親しんでいるし、モジュール名も「LFO」など音方面でお馴染みのものも多い。加えて、まだ試していないが、処理のソースとしてオーディオに加え、なんとMIDI信号も使えるようだ(これも、MacのCore Audioが標準で高い機能を持っているおかげ)。活用すれば、ある種の映像制作には非常に大きな武器となりそう。
色々実験しつつ、追って色々と作ったものを公開して行こうと思う。
2010 .03.05
HDDを整理してたら、昔作った曲のデータやなんかが色々出て来た。その中に、REASONのSUBTRACTOR(オシレータ波形から音を合成する、いわゆるバーチャルアナログシンセ)だけを使って、サンプリング音声を使わず電子音だけで津軽三味線風の音を作ってる曲があったので、簡単な動画を付けてニコ動にアップしてみる事にした。
ちょっと気分転換に、当時の事を思い出しながらREASONでパッチを再現してみた。せっかくなので、再現パッチのプロジェクトファイルをここに置いておくので、よかったら実際にご自分の環境でお試し頂きたい(もちろん曲とかに使ってもOK)。
サンプルのREASON4プロジェクトファイル
REASONを持っていない人でも、Propellaheadの日本語サイトからREASONのデモ版も入手できるので、是非そちらを使って開いて頂きたい。
これは他のシンセとか、サンプラーで三味線を鳴らす場合に便利なテクニックもあるので、軽く要点を解説しておこう。
●ポイント1 モノフォニック、レガート、ポルタメント
三味線の演奏を打ち込む場合、音色はモノフォニック(単音)、レガート(前の鍵盤を押したまま次の鍵盤を弾いたとき、アタック無しで滑らかにつながる)のモードに設定し、適量のポルタメントをかけておく。これにより、通常の単音弾きと、ギターで言うハンマリングやスライドのような滑らかなピッチ変化を伴う奏法を織り交ぜる事ができ、演奏に躍動感が出る。弦を2本以上同時に鳴らしたい場合は、同じパッチをもう1系統作って同時に発音させよう。
●ポイント2 一旦歪ませ、フィルターで再度削る
シンセ単体である程度三味線ぽいニュアンスになったら、シンセの外部で、ディストーション等で音を軽く歪ませ、その後フィルター(バンドパス系が良い)で再度音を削って整えると、ベロシティで
音量を変化させた場合に(歪みの度合いにより)音色も変化するようになり、アグレッシブさが増す。これは津軽三味線のような音数の多い演奏スタイルには特に有効だ。
●ポイント3 LFOによるピッチ、PWMのモジュレート+フランジャーで味付け
三味線に限らないが、生楽器系の音色は、同じ音を2回続けて弾いた時に「コピペしたように」同じ音が鳴ってしまうと非常に興ざめする。その場合、上記のようなモジュレーションを、複数、それもほ~んの少しずつ、あくまで隠し味程度にかけてあげると、発音に自然なムラができるようになり、打ち込みによるアーティキュレーションの手間も少しは軽くする事ができる。
そんなわけで、非常にざっくりとした解説だったが、アップロードしたパッチを徹底的に解剖してもらっても良いし、「俺の方がもっと良い音色が作れるぞ!」という方は是非聴かせてください。あと「こんな音の作り方が知りたい!」という方は、コメント欄からでもリクエストしてください。
追記:ニコ動サイズだと枠からはみ出してしまった(^^;)。そのうちデザインを修正します。
ちょっと気分転換に、当時の事を思い出しながらREASONでパッチを再現してみた。せっかくなので、再現パッチのプロジェクトファイルをここに置いておくので、よかったら実際にご自分の環境でお試し頂きたい(もちろん曲とかに使ってもOK)。
サンプルのREASON4プロジェクトファイル
REASONを持っていない人でも、Propellaheadの日本語サイトからREASONのデモ版も入手できるので、是非そちらを使って開いて頂きたい。
これは他のシンセとか、サンプラーで三味線を鳴らす場合に便利なテクニックもあるので、軽く要点を解説しておこう。
●ポイント1 モノフォニック、レガート、ポルタメント
三味線の演奏を打ち込む場合、音色はモノフォニック(単音)、レガート(前の鍵盤を押したまま次の鍵盤を弾いたとき、アタック無しで滑らかにつながる)のモードに設定し、適量のポルタメントをかけておく。これにより、通常の単音弾きと、ギターで言うハンマリングやスライドのような滑らかなピッチ変化を伴う奏法を織り交ぜる事ができ、演奏に躍動感が出る。弦を2本以上同時に鳴らしたい場合は、同じパッチをもう1系統作って同時に発音させよう。
●ポイント2 一旦歪ませ、フィルターで再度削る
シンセ単体である程度三味線ぽいニュアンスになったら、シンセの外部で、ディストーション等で音を軽く歪ませ、その後フィルター(バンドパス系が良い)で再度音を削って整えると、ベロシティで
音量を変化させた場合に(歪みの度合いにより)音色も変化するようになり、アグレッシブさが増す。これは津軽三味線のような音数の多い演奏スタイルには特に有効だ。
●ポイント3 LFOによるピッチ、PWMのモジュレート+フランジャーで味付け
三味線に限らないが、生楽器系の音色は、同じ音を2回続けて弾いた時に「コピペしたように」同じ音が鳴ってしまうと非常に興ざめする。その場合、上記のようなモジュレーションを、複数、それもほ~んの少しずつ、あくまで隠し味程度にかけてあげると、発音に自然なムラができるようになり、打ち込みによるアーティキュレーションの手間も少しは軽くする事ができる。
そんなわけで、非常にざっくりとした解説だったが、アップロードしたパッチを徹底的に解剖してもらっても良いし、「俺の方がもっと良い音色が作れるぞ!」という方は是非聴かせてください。あと「こんな音の作り方が知りたい!」という方は、コメント欄からでもリクエストしてください。
追記:ニコ動サイズだと枠からはみ出してしまった(^^;)。そのうちデザインを修正します。
2010 .03.04
連続して書いてきたクラウドVSTのネタも、一応今日で一区切り。最後に、クラウドVSTが音楽用ソフトの新たな潮流となるためのカギを考えてみよう。
私が考えるに、それは「プラグイン開発の土壌」をいかに魅力あるものに仕上げるかにあると思う。一番ポピュラーな例はiPhoneアプリ。一個人のユーザーでも比較的簡単に公式のApple Storeでの配信に参入でき、自由と制限の実に微妙な手綱さばきによって、短期間に膨大なアプリが生まれる状況が作られた。
そういった状況を生み出すのに必要不可欠なのが、良質な開発用ツールの準備だ。現在VSTプラグインは、Steinbergが配布しているSDK(プログラマー向け)の他に、Windowsでは「Synth Edit」というツールで作られたものが大量に流通している。これは簡単に言うと「電子ブロック」のような操作体系のソフトで、プログラムのコードをテキストで書く必要は無く、用意されている部品を自由に組み合わせて行く事でシンセやエフェクターが作れ、VSTプラグインとして書き出せるツールだ。
これは、パッチ式のシンセで音作りが出来る位の知識がある人ならプログラミングの習得を必要とせず開発ができるので、玉石混合ではあるものの、VSTプラグインのラインナップ充実に寄与した度合いはかなりのものがある。
クラウドVSTでは、是非公式にSynth Editのようなタイプのプラグイン開発ツールを用意すべきだ。それも、Local Processingでの使用を考えると、Mac、Win(できればLinuxやiPhoneやAndroidも)といったプラットフォームに縛られない設計が望ましい。プラグイン書き出しは行えないものの、類似したツールのNative Instruments「REAKTOR」はクロスプラットフォームだし、例えばFlashとか、Firefoxのアドオンなどネットベースの技術で市井の開発が盛んな分野は皆プラットフォームに縛られない仕様になっている。
敷居の低いツールを用意すると、より「一般的なユーザー寄りの人」が、自分が音楽作りを行っている過程で自分が欲しいと思ったツールを自作する事も可能になる。また、通常のソースコードよりもパッチを改変可能な状態で公開しやすいので、少しだけカスタマイズした亜流なども作りやすい。
そういった土壌を用意した上で、世界最大の音楽用プラグインデータベース「KVR Audio」のように優れたデータベースの形にまとめれば、魅力的な事この上ない。KVRと一番違うのは、データベースからそのままDAW上にアサインするという非常に便利な使い方も可能だ事だ。
非難を承知で書いてみると、いっそヤマハはKVRやSynth Editの開発元を買収してしまって、それらの技術や情報の資産を環境づくりに活かすというのも十分にアリな戦略だと思う。今の流れは、ソフト化のようなツールの形態の変化ではなく、ここ20数年位の「DTM」というスタイルの「さらに次」へと繋がって行くはずの潮流だからだ。
今の時代は、たとえ有力メーカー同士が手を組んでも物事が上手くいくとは限らない(かえって、しがらみが増えて逆効果な場合もある)。なんだか悪どい響きに聞こえるかもしれないが(笑)せっせと働いてくれる草の根デベロッパーをいかに操れるかがプラットフォームの成否のカギだ。
この題材については、また随時色々書いて行こうと思う。
私が考えるに、それは「プラグイン開発の土壌」をいかに魅力あるものに仕上げるかにあると思う。一番ポピュラーな例はiPhoneアプリ。一個人のユーザーでも比較的簡単に公式のApple Storeでの配信に参入でき、自由と制限の実に微妙な手綱さばきによって、短期間に膨大なアプリが生まれる状況が作られた。
そういった状況を生み出すのに必要不可欠なのが、良質な開発用ツールの準備だ。現在VSTプラグインは、Steinbergが配布しているSDK(プログラマー向け)の他に、Windowsでは「Synth Edit」というツールで作られたものが大量に流通している。これは簡単に言うと「電子ブロック」のような操作体系のソフトで、プログラムのコードをテキストで書く必要は無く、用意されている部品を自由に組み合わせて行く事でシンセやエフェクターが作れ、VSTプラグインとして書き出せるツールだ。
これは、パッチ式のシンセで音作りが出来る位の知識がある人ならプログラミングの習得を必要とせず開発ができるので、玉石混合ではあるものの、VSTプラグインのラインナップ充実に寄与した度合いはかなりのものがある。
クラウドVSTでは、是非公式にSynth Editのようなタイプのプラグイン開発ツールを用意すべきだ。それも、Local Processingでの使用を考えると、Mac、Win(できればLinuxやiPhoneやAndroidも)といったプラットフォームに縛られない設計が望ましい。プラグイン書き出しは行えないものの、類似したツールのNative Instruments「REAKTOR」はクロスプラットフォームだし、例えばFlashとか、Firefoxのアドオンなどネットベースの技術で市井の開発が盛んな分野は皆プラットフォームに縛られない仕様になっている。
敷居の低いツールを用意すると、より「一般的なユーザー寄りの人」が、自分が音楽作りを行っている過程で自分が欲しいと思ったツールを自作する事も可能になる。また、通常のソースコードよりもパッチを改変可能な状態で公開しやすいので、少しだけカスタマイズした亜流なども作りやすい。
そういった土壌を用意した上で、世界最大の音楽用プラグインデータベース「KVR Audio」のように優れたデータベースの形にまとめれば、魅力的な事この上ない。KVRと一番違うのは、データベースからそのままDAW上にアサインするという非常に便利な使い方も可能だ事だ。
非難を承知で書いてみると、いっそヤマハはKVRやSynth Editの開発元を買収してしまって、それらの技術や情報の資産を環境づくりに活かすというのも十分にアリな戦略だと思う。今の流れは、ソフト化のようなツールの形態の変化ではなく、ここ20数年位の「DTM」というスタイルの「さらに次」へと繋がって行くはずの潮流だからだ。
今の時代は、たとえ有力メーカー同士が手を組んでも物事が上手くいくとは限らない(かえって、しがらみが増えて逆効果な場合もある)。なんだか悪どい響きに聞こえるかもしれないが(笑)せっせと働いてくれる草の根デベロッパーをいかに操れるかがプラットフォームの成否のカギだ。
この題材については、また随時色々書いて行こうと思う。
2010 .03.03
昨日の第一報から、ここでもblogでもクラウドクラウド騒いでいる私だが、有望な技術なだけに、逆に「ショボン…」な展開になる事が危惧される要素を潰して行くのも有意義だと思うので、今日は現時点での情報だけを元にクラウドVSTの悪口を言ってみる。
●悪口その1 ネットが無い所では使えない
これはかなりの大前提。個人宅は問題ないとして、イレギュラーな場所で作業を行う場合など、たとえモバイルのカード等を持っていても、地下だったり、携帯のジャマーが設置してあったり、電波の届かない地域だったりすると使えないという事になる。
しかし、まずリアルタイムでの使用の場合、どのみちモバイルでは帯域的にきついので、ローカルに読み込んで使うLocal Processing前提になるだろう。そのそうな場合を考えて、是非「認証を一度ネットで済ませれば、そこから1日は使用可能」みたいな方式も可能にしておくべきだ。
今は、DAW本体や高価なプラグインではUSB接続のドングルを使う事が多いが、出張作業ではこれが本当に心臓に悪い。紛失(ほぼ一発パーで買い直し)、破損(メーカー修理送り)という事態になったら、それ自体の損害よりも「作業出来ない」事の方がシャレにならない。それよりは、ネットで認証という形になった方が個人的には余程嬉しい。
●悪口その2 レイテンシーが(デモ時で)2秒以上発生する。
これを聞いたとき、むしろ2秒のレイテンシーで処理できている事の方にちょっとびっくりしたが、確かにシンセは2秒もレイテンシーがあったらちょっと使いにくい。そうした場合は、やはりLocal Processingで使えば大丈夫だ。CPUの節約にはならないけど、めったにやらない曲調のために必要だった楽器音などを「その時だけ」使える利便性の方が大きい。
エフェクトに関しては、今のCPU能力を考えると、サーバに処理を分散させたい位の負荷がかかるものは少ない。一番考えられるのは、現実の空間や機器などの残響のデータを取り込んでシミュレーションする「コンボリューションリバーブ」(これがまたバカみたいにパワーを食う)だけど、ミックスでこういうのを使う段階だったら、2秒位レイテンシーがあっても結構我慢できそうな気がする。
これらを考え、サーバでの処理とローカルでの処理をフレキシブルに組み合わせられるような仕組みを是非実現してもらいたい。元々が結構大胆な仕組みなんだから、システムの仕様前提で制限をかけて行くと、誰も使わずに進化する前に消えてしまうという事態にもなりかねない。
●悪口その3 お気に入りのソフトが、配信側の都合で消える事がありそう
これは確かに心配だが、現在既に多くのソフトはインストール時にネット経由での認証が必要で、メーカーが消えたりしたら(手元にインストールCDがあっても)使えなくなる恐れは大きい。これはもっと(ソフトという形態自体の)根源的な問題だ。
逆に、店頭のパッケージ販売や個別のダウンロード販売より(参加のための料金が法外でなければ)コストは圧縮できるはずなので、零細メーカーは経営悪化のリスクが減る事の方が多いだろう。また、管理側でいつでもソフトを操作できるという事は、アップデータ等を使わなくともいつでも最新版のバイナリが使えるというメリットもある。
こうして考えると、システムの構造に含まれる懸念は、利便性やメリットでカバーできる範囲と考えられる。あとは、より肯定的な要素を増強して行くのみ。次回は「こうなったら良いなあ」という細部のアイデアというか願望というかを書き連ねてみようと思う。
●悪口その1 ネットが無い所では使えない
これはかなりの大前提。個人宅は問題ないとして、イレギュラーな場所で作業を行う場合など、たとえモバイルのカード等を持っていても、地下だったり、携帯のジャマーが設置してあったり、電波の届かない地域だったりすると使えないという事になる。
しかし、まずリアルタイムでの使用の場合、どのみちモバイルでは帯域的にきついので、ローカルに読み込んで使うLocal Processing前提になるだろう。そのそうな場合を考えて、是非「認証を一度ネットで済ませれば、そこから1日は使用可能」みたいな方式も可能にしておくべきだ。
今は、DAW本体や高価なプラグインではUSB接続のドングルを使う事が多いが、出張作業ではこれが本当に心臓に悪い。紛失(ほぼ一発パーで買い直し)、破損(メーカー修理送り)という事態になったら、それ自体の損害よりも「作業出来ない」事の方がシャレにならない。それよりは、ネットで認証という形になった方が個人的には余程嬉しい。
●悪口その2 レイテンシーが(デモ時で)2秒以上発生する。
これを聞いたとき、むしろ2秒のレイテンシーで処理できている事の方にちょっとびっくりしたが、確かにシンセは2秒もレイテンシーがあったらちょっと使いにくい。そうした場合は、やはりLocal Processingで使えば大丈夫だ。CPUの節約にはならないけど、めったにやらない曲調のために必要だった楽器音などを「その時だけ」使える利便性の方が大きい。
エフェクトに関しては、今のCPU能力を考えると、サーバに処理を分散させたい位の負荷がかかるものは少ない。一番考えられるのは、現実の空間や機器などの残響のデータを取り込んでシミュレーションする「コンボリューションリバーブ」(これがまたバカみたいにパワーを食う)だけど、ミックスでこういうのを使う段階だったら、2秒位レイテンシーがあっても結構我慢できそうな気がする。
これらを考え、サーバでの処理とローカルでの処理をフレキシブルに組み合わせられるような仕組みを是非実現してもらいたい。元々が結構大胆な仕組みなんだから、システムの仕様前提で制限をかけて行くと、誰も使わずに進化する前に消えてしまうという事態にもなりかねない。
●悪口その3 お気に入りのソフトが、配信側の都合で消える事がありそう
これは確かに心配だが、現在既に多くのソフトはインストール時にネット経由での認証が必要で、メーカーが消えたりしたら(手元にインストールCDがあっても)使えなくなる恐れは大きい。これはもっと(ソフトという形態自体の)根源的な問題だ。
逆に、店頭のパッケージ販売や個別のダウンロード販売より(参加のための料金が法外でなければ)コストは圧縮できるはずなので、零細メーカーは経営悪化のリスクが減る事の方が多いだろう。また、管理側でいつでもソフトを操作できるという事は、アップデータ等を使わなくともいつでも最新版のバイナリが使えるというメリットもある。
こうして考えると、システムの構造に含まれる懸念は、利便性やメリットでカバーできる範囲と考えられる。あとは、より肯定的な要素を増強して行くのみ。次回は「こうなったら良いなあ」という細部のアイデアというか願望というかを書き連ねてみようと思う。
2010 .03.02
本日発表された、サーバ上のエフェクトやシンセといったソフトウェアをネット経由で利用するヤマハの新技術「クラウドVST」。いやあ、絶対こちら方面の動きはあると思っていたけど、いよいよ動き出したなという感じがする。
実は、今うっているDTMマガジン3月号の「フリーウェア・コンシェルジュ」の特集では、DTM用フリーウェアでこの10年程を振り返るという企画を書いたのだが、その中で「未来予測」的なコーナーも作っていて、そこでWebベースのDTMソフトの普及を予測していた。「どうだい、俺の言った通りだろう!」と自慢する気は少ししか無いが(爆)、いや、今のコンピュータ系全体の流れから行くと既定路線と言っても良い。
上のリンクのITメディアの記事でも言ってるけど、こういった技術が出てくると「1日だけ使う」といった、言わば「レンタル」に近い使い方が出来るのが魅力だ。元々(というか今も)ハードウェアの機材は、高価なものを何でもかんでも持っている必要はなく、録りとかトラックダウンなど必要な段階で必要な機材をレンタルするのが当たり前の話。しかし、それらがソフト化された後は「レンタル」という形が取りにくいので(また、価格も下がったので)プラグインは使用頻度の低いものもずらっと入れておくケースが出てきた。
しかし、例えば定番の音圧アップツールのWaves L2なんかは、収録されている一番安いバンドルでも十数万円。しかも、バンドルのみのため、他のソフトを使うかわからなくとも単体で購入する事はできない。これは、割りきって考えればアルバムの最終仕上げ段階のみあれば良いとも考えられるから、例えば1日5,000円(それは高いと思うけど)だとしても、今後の使用頻度が低いのであれば十分得なケースも多そうだ。
いくら映画好きでも、観る映画全部のDVD/BDを買うという人はあまりいないはずで、1回(またはレンタル期間)という視聴の機会にお金を払うのが普通だ。「道具」である音楽用ソフトも、そういった観点での使い方が出来ると非常に色々なものを使い易くなる。
今は「モノが売れない、お金を使わない」と言われるが、それは「所有のために」モノを売ろうとしている観点のみからの近視眼的な見方だ。コレクター的な楽しみを除けば、多くの場合人は「DVDを所有したい」のではなく「映画を観たい」のであって、モノの所有を伴わない「体験」の消費意欲は決して低くは無いと思う。
そういった選択肢があってこそ、逆説的に、厳選されたモノを所有する喜びや満足度も大きくなり、提供側としては自分のビジネスモデルが「体験を売りたい」のか「(付加価値のある)モノを売りたい」のか切り分ける必要がある。クラウド化は、モノの衰退ではなく、モノとして存在する価値のある商品にとっては逆に価値が高まるような流れとも考えられる。
今回は脱線が長くなったが、これから何回か、クラウドVSTの展望や、成功するためのポイントなどをあれこれ考えてみよう。弊社も参入したいぞ!
実は、今うっているDTMマガジン3月号の「フリーウェア・コンシェルジュ」の特集では、DTM用フリーウェアでこの10年程を振り返るという企画を書いたのだが、その中で「未来予測」的なコーナーも作っていて、そこでWebベースのDTMソフトの普及を予測していた。「どうだい、俺の言った通りだろう!」と自慢する気は少ししか無いが(爆)、いや、今のコンピュータ系全体の流れから行くと既定路線と言っても良い。
上のリンクのITメディアの記事でも言ってるけど、こういった技術が出てくると「1日だけ使う」といった、言わば「レンタル」に近い使い方が出来るのが魅力だ。元々(というか今も)ハードウェアの機材は、高価なものを何でもかんでも持っている必要はなく、録りとかトラックダウンなど必要な段階で必要な機材をレンタルするのが当たり前の話。しかし、それらがソフト化された後は「レンタル」という形が取りにくいので(また、価格も下がったので)プラグインは使用頻度の低いものもずらっと入れておくケースが出てきた。
しかし、例えば定番の音圧アップツールのWaves L2なんかは、収録されている一番安いバンドルでも十数万円。しかも、バンドルのみのため、他のソフトを使うかわからなくとも単体で購入する事はできない。これは、割りきって考えればアルバムの最終仕上げ段階のみあれば良いとも考えられるから、例えば1日5,000円(それは高いと思うけど)だとしても、今後の使用頻度が低いのであれば十分得なケースも多そうだ。
いくら映画好きでも、観る映画全部のDVD/BDを買うという人はあまりいないはずで、1回(またはレンタル期間)という視聴の機会にお金を払うのが普通だ。「道具」である音楽用ソフトも、そういった観点での使い方が出来ると非常に色々なものを使い易くなる。
今は「モノが売れない、お金を使わない」と言われるが、それは「所有のために」モノを売ろうとしている観点のみからの近視眼的な見方だ。コレクター的な楽しみを除けば、多くの場合人は「DVDを所有したい」のではなく「映画を観たい」のであって、モノの所有を伴わない「体験」の消費意欲は決して低くは無いと思う。
そういった選択肢があってこそ、逆説的に、厳選されたモノを所有する喜びや満足度も大きくなり、提供側としては自分のビジネスモデルが「体験を売りたい」のか「(付加価値のある)モノを売りたい」のか切り分ける必要がある。クラウド化は、モノの衰退ではなく、モノとして存在する価値のある商品にとっては逆に価値が高まるような流れとも考えられる。
今回は脱線が長くなったが、これから何回か、クラウドVSTの展望や、成功するためのポイントなどをあれこれ考えてみよう。弊社も参入したいぞ!
2010 .03.01
もうすぐ次の号が出る時期になってしまうが、現在売っているDTMマガジン2010年3月号では、自分の連載「フリーウェア・コンシェルジュ」の特別編と、チップチューンの製作記事の2つの特集を書かせて頂いた。
チップチューンアーティストのSaitoneさんへのインタビューでは、誌面ではまとめた形になっているが、編集長、担当編集者、そして私の3人でお話を伺った。今までチップチューンを中心に活動されている方とあまりお会いした事が無かったので、誌面には載っていない部分も含めて大変内容の濃い一時を過ごさせて頂いた。
何を隠そうというか、私も「チップ音楽」、つまり80〜90年代初期のゲームミュージックから音楽を始めたクチなのだが、Saitoneさんはテクノ方面への興味から「チップ」のサウンドにたどり着いたそうで、道程が全く逆なのが興味深かった(90年代のデトロイトテクノが好きという点も共通していたけど)。
今回の記事では、以前連載でも紹介した、初代ファミコンの音源をシミュレートしたフリーウェア「Famitracker」を使っている。2年程前に同じような特集をやった時にはWindows内蔵のGS音源を使ったので(あれはあれで面白い内容になったと思うが)、今度はまさにドンピシャのツールをご紹介できた形だ。相当他のDTM用ソフトと違う操作体系なので(トラッカーという種類のソフトで、逆にそちらを知っている人には馴染みやすい)少し戸惑うかもしれないけど、電子音好きの方は是非講座を読んでチャレンジして頂きたい。
さて、チップチューンというとまさに今回やったような「ピコピコ」音が主流だけど、個人的にはそれにFM音源とロービットのPCMが加えられた80年代中期〜後半位のサウンドが一番ぐっとくる。特に、この時期のナムコのゲームは(ゲーム自体もそうだけど)神がかったような素晴らしいサウンドで彩られている。
ファミコンサウンドはCMYKYMCK(←書き違えのご指摘を受けました。失礼しました!)など既に世界観を確立しているアーティストがいるけど、このあたりのサウンドの風合いを活かした楽曲を作れるタイミングを、密かに狙い続けている。是非とも今年中くらいには何かの場でやってみたい。
上記のサウンドを聴いてみたい人は、ニコ動あたりで「妖怪道中記」「サンダーセプター」「ローリングサンダー」「源平討魔伝」(←個人的なオススメの羅列)といったキーワードを検索してみると、多分聴く事が可能だと思う。ナムコのオールドゲームの曲はiTunesとかでも配信しているけど、ここに挙げた珠玉の作品はまだ売られてないので、是非ラインナップに加えてもらいたい!出来れば、オリジナル基板からの新録で!
チップチューンアーティストのSaitoneさんへのインタビューでは、誌面ではまとめた形になっているが、編集長、担当編集者、そして私の3人でお話を伺った。今までチップチューンを中心に活動されている方とあまりお会いした事が無かったので、誌面には載っていない部分も含めて大変内容の濃い一時を過ごさせて頂いた。
何を隠そうというか、私も「チップ音楽」、つまり80〜90年代初期のゲームミュージックから音楽を始めたクチなのだが、Saitoneさんはテクノ方面への興味から「チップ」のサウンドにたどり着いたそうで、道程が全く逆なのが興味深かった(90年代のデトロイトテクノが好きという点も共通していたけど)。
今回の記事では、以前連載でも紹介した、初代ファミコンの音源をシミュレートしたフリーウェア「Famitracker」を使っている。2年程前に同じような特集をやった時にはWindows内蔵のGS音源を使ったので(あれはあれで面白い内容になったと思うが)、今度はまさにドンピシャのツールをご紹介できた形だ。相当他のDTM用ソフトと違う操作体系なので(トラッカーという種類のソフトで、逆にそちらを知っている人には馴染みやすい)少し戸惑うかもしれないけど、電子音好きの方は是非講座を読んでチャレンジして頂きたい。
さて、チップチューンというとまさに今回やったような「ピコピコ」音が主流だけど、個人的にはそれにFM音源とロービットのPCMが加えられた80年代中期〜後半位のサウンドが一番ぐっとくる。特に、この時期のナムコのゲームは(ゲーム自体もそうだけど)神がかったような素晴らしいサウンドで彩られている。
ファミコンサウンドは
上記のサウンドを聴いてみたい人は、ニコ動あたりで「妖怪道中記」「サンダーセプター」「ローリングサンダー」「源平討魔伝」(←個人的なオススメの羅列)といったキーワードを検索してみると、多分聴く事が可能だと思う。ナムコのオールドゲームの曲はiTunesとかでも配信しているけど、ここに挙げた珠玉の作品はまだ売られてないので、是非ラインナップに加えてもらいたい!出来れば、オリジナル基板からの新録で!
2010 .02.28
昨日の3DTVの話の続きだけど、ほんと本一冊分位続いてしまいそうなので一点だけ。
まず3DTVだけど、既に一番の欠点と言われるようにゴーグルの装着が必要だし、コンテンツも乏しい。大体、360度のホログラムになるなら別だけど、今の3DTVは平面が立体視できるだけ。ちょっと表現の一要素が増えただけだ。例えるならハンバーガーとチーズバーガーに加えてテリヤキバーガーも増えましたという程度。
しかし、家電メーカーと放送業界に本当に必要なのは、例えるなら「今までは店内でしか食べられなかったのが、ドライブスルーでテイクアウトもできるようになりました」という事。ニーズがあってサービスが生まれるのか、サービスによりニーズが創出されるのか、どちらにせよ、人々のライフスタイルに密接した上での自らの変化だ。AppleのiPod/iPhone/iPadなんかの魅力は、商品の機能・性能自体より、こういった部分にある。
2つのハンバーガー屋が生き残りを賭けているとして、バーガーを一種類だけ追加した店と、テイクアウト/ドライブスルーを始めた店と、どちらに未来がありそうか。そこに着目しないと、もはや大企業だって一寸先はどうなるかわからない。
小泉元首相以来、やたらと「改革には痛みを伴う」と喧伝されるけど、な~んも変えずにアイタタタな事になる方が余程辛いのではないかなあ。
まず3DTVだけど、既に一番の欠点と言われるようにゴーグルの装着が必要だし、コンテンツも乏しい。大体、360度のホログラムになるなら別だけど、今の3DTVは平面が立体視できるだけ。ちょっと表現の一要素が増えただけだ。例えるならハンバーガーとチーズバーガーに加えてテリヤキバーガーも増えましたという程度。
しかし、家電メーカーと放送業界に本当に必要なのは、例えるなら「今までは店内でしか食べられなかったのが、ドライブスルーでテイクアウトもできるようになりました」という事。ニーズがあってサービスが生まれるのか、サービスによりニーズが創出されるのか、どちらにせよ、人々のライフスタイルに密接した上での自らの変化だ。AppleのiPod/iPhone/iPadなんかの魅力は、商品の機能・性能自体より、こういった部分にある。
2つのハンバーガー屋が生き残りを賭けているとして、バーガーを一種類だけ追加した店と、テイクアウト/ドライブスルーを始めた店と、どちらに未来がありそうか。そこに着目しないと、もはや大企業だって一寸先はどうなるかわからない。
小泉元首相以来、やたらと「改革には痛みを伴う」と喧伝されるけど、な~んも変えずにアイタタタな事になる方が余程辛いのではないかなあ。