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2024 .04.20
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最近「BONES」という海外ドラマにはまってカミさんとシーズン1から少しずつ観ている。すごく平たく説明すると、骨が専門の美人(だけどちょっと変)法人類学者が主人公のサスペンスで、毎回様々なシチュエーションで「骨」が話の柱となり、FBI捜査官の相棒と共に事件を解決して行くという話。

あとの詳細はWikipedia等でどうぞ。シリアスながら節操なくケレン味のある作りで大変面白いです。

さて、このBONESも、その他HEROESでもLOSTでも24でもそうだけど、ここらへんの海外ドラマは日本のドラマに比べて非常に重厚感がある。かかっているお金の違いとか色々あるだろうけど、私が思うに一番の違いはフィルム(風)画とビデオ画の違いだ。

詳しくない方のために軽く説明すると、テレビに映っている映像のうち、ニュース、スポーツ、バラエティなんかの生々しい質感のものはビデオ画、映画や上で挙げた海外ドラマなんかの深みのある質感がフィルム(風)画だ。

日本でも昔は(VTRが希少だった時代からの名残で)フィルム撮影のドラマが多かったが、ビデオの方がコストが安くなるにつれておぼ全てがビデオ画になった。ところが、ビデオ画は生々しさがある分、上手く使わないと軽さ、安っぽさが出てしまう危険がある。

一番わかりやすいのは、水戸黄門なんかの時代劇。時代劇は(撮影所の製作体制の事もあってか)かなり後までフィルム撮りが多かったが、ビデオに移行するにつれ、同じ番組でも奇妙な程軽い感じになってしまい、非常に安っぽく見えるようになってしまった。

先程フィルムの方が高コストという事を書いたが、実は現在はフィルムと同じような質感の画が撮れるデジタルビデオカメラが、本当の映画の撮影からアマチュアでも使えるものまで数多くラインナップされている。これを使えばビデオの機材・環境で安価にフィルム風の撮影が可能で、こういったものをテレビドラマで使っているケースも目に付くようになって来た。

ただ、なんかまだ「薄い」感じのものが多い。これは機材の特性のせいではなく、演出から編集まで様々な要因の積み重ねでそうなっているようだ。

フィルムは元々、闇の中にあるスクリーンに投影されるもの。対してテレビは、自発光する箱だ。薄さを感じさせる映像は、予め用意された自発光するステージに、持ち回りで出てきた学芸会の出し物のように見えてしまう。「闇」が無いのだ。

そこら辺、海外ドラマは陰影の使い方がうまい作品が多く、奥行や重厚感は日本ドラマの比じゃない。予算やSFX技術の違いもあるだろうけど、使いこなしやセンスの部分も大きそうだ。

そういう面で重厚さを出せているドラマがあったら、内容が多少アレでも(笑)だまされて観てしまいそうだ。そういったアプローチをする番組が出てこないのは、ちょっと不思議に思っている。

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Comment
1
ワカル~
僕もねえ、ドラマがビデオ画になってから「軽く」「安く」なったなあと思ってました。
昔の大映ドラマなんかさ、あのフィルム画の画質だったから変に納得できたわけで、あれをビデオ画で見たら、たぶんフツーに「ありえない展開だよな~」みたいに思ったことでしょう。今の水戸黄門のように。

ただ、画質の問題だけじゃなく、内容も「安く」「軽く」なってる気もするね。テンポがよくなって話も分かりやすいものが多い。ストーリー展開もうまい。でも、「安い」んだよなあ。僕は、その理由を作り手の側に人間の「闇」に対する視点が希薄になってきてるからだと思うんだよね。もちろん、表面的な「闇」の解釈はいたるドラマにでてくるんだけど、それにイマイチ説得力がないのは作ってる人間に「闇」がつかめてないからだと思う。

そう、大事なのは「闇」だと思う。「闇」は、君の言うう通り、画質の問題にも大切だけど、それよりなにより内容にこそ、必要なものだと思う。とくに、人間を描くドラマには。

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大須賀 淳(おおすが じゅん)
1975年生 福島県出身

音楽・映像制作「株式会社スタジオねこやなぎ」代表取締役。音楽・映像コンテンツ作成、雑誌「DTMマガジン」他での記事執筆、After Effects等映像系ソフトの講師も行っています。

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