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2017 .10.19
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連続して書いてきたクラウドVSTのネタも、一応今日で一区切り。最後に、クラウドVSTが音楽用ソフトの新たな潮流となるためのカギを考えてみよう。

私が考えるに、それは「プラグイン開発の土壌」をいかに魅力あるものに仕上げるかにあると思う。一番ポピュラーな例はiPhoneアプリ。一個人のユーザーでも比較的簡単に公式のApple Storeでの配信に参入でき、自由と制限の実に微妙な手綱さばきによって、短期間に膨大なアプリが生まれる状況が作られた。

そういった状況を生み出すのに必要不可欠なのが、良質な開発用ツールの準備だ。現在VSTプラグインは、Steinbergが配布しているSDK(プログラマー向け)の他に、Windowsでは「Synth Edit」というツールで作られたものが大量に流通している。これは簡単に言うと「電子ブロック」のような操作体系のソフトで、プログラムのコードをテキストで書く必要は無く、用意されている部品を自由に組み合わせて行く事でシンセやエフェクターが作れ、VSTプラグインとして書き出せるツールだ。

これは、パッチ式のシンセで音作りが出来る位の知識がある人ならプログラミングの習得を必要とせず開発ができるので、玉石混合ではあるものの、VSTプラグインのラインナップ充実に寄与した度合いはかなりのものがある。

クラウドVSTでは、是非公式にSynth Editのようなタイプのプラグイン開発ツールを用意すべきだ。それも、Local Processingでの使用を考えると、Mac、Win(できればLinuxやiPhoneやAndroidも)といったプラットフォームに縛られない設計が望ましい。プラグイン書き出しは行えないものの、類似したツールのNative Instruments「REAKTOR」はクロスプラットフォームだし、例えばFlashとか、Firefoxのアドオンなどネットベースの技術で市井の開発が盛んな分野は皆プラットフォームに縛られない仕様になっている。

敷居の低いツールを用意すると、より「一般的なユーザー寄りの人」が、自分が音楽作りを行っている過程で自分が欲しいと思ったツールを自作する事も可能になる。また、通常のソースコードよりもパッチを改変可能な状態で公開しやすいので、少しだけカスタマイズした亜流なども作りやすい。

そういった土壌を用意した上で、世界最大の音楽用プラグインデータベース「KVR Audio」のように優れたデータベースの形にまとめれば、魅力的な事この上ない。KVRと一番違うのは、データベースからそのままDAW上にアサインするという非常に便利な使い方も可能だ事だ。

非難を承知で書いてみると、いっそヤマハはKVRやSynth Editの開発元を買収してしまって、それらの技術や情報の資産を環境づくりに活かすというのも十分にアリな戦略だと思う。今の流れは、ソフト化のようなツールの形態の変化ではなく、ここ20数年位の「DTM」というスタイルの「さらに次」へと繋がって行くはずの潮流だからだ。

今の時代は、たとえ有力メーカー同士が手を組んでも物事が上手くいくとは限らない(かえって、しがらみが増えて逆効果な場合もある)。なんだか悪どい響きに聞こえるかもしれないが(笑)せっせと働いてくれる草の根デベロッパーをいかに操れるかがプラットフォームの成否のカギだ。

この題材については、また随時色々書いて行こうと思う。

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大須賀 淳(おおすが じゅん)
1975年生 福島県出身

音楽・映像制作「株式会社スタジオねこやなぎ」代表取締役。音楽・映像コンテンツ作成、雑誌「DTMマガジン」他での記事執筆、After Effects等映像系ソフトの講師も行っています。

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